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メールマガジン ホントに実践!インターネットマーケティング
2000/09/21(毎週木曜日発行) 1,234 部
第18回 24時間365日営業を支えるシステム 〜運営の裏側〜
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□ ご挨拶
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みなさま、こんにちは。
ご購読いただきまして、誠にありがとうございます。
さて今回は、「買物じょうず」運営紹介の第二弾として、システム管理につい
てお話します。
また、システム管理の中から生まれた「システム監視&i-mode通知システム」
もご紹介します。
これにより
(1) 運営を通じて、何が足りないか、何が必要かを自ら体験
(2) それに合わせて新製品を開発
(3) 製品を実際に利用し、改善
(4) 汎用化して販売(レンタル)
という、弊社とパートナー会社の「ウェブプロダクト事業」の一端が明らかに
なります。
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■ サーバーはどこにあり、誰が管理しているのか
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前にもお話しましたが、現在「買物じょうず」のサーバーは2ヶ所に置いてあ
ります。
○メインサーバー群
・買物情報を格納しているデータベースサーバーと、それをWeb発行して
いるWebサーバー等で構成
・場所は東京近郊の某所で、管理はシステム開発とハウジングをお願いして
いるパートナー会社
○各種コンテンツサーバー群
・プレゼント等、直接買物情報に影響しないページをWeb発行している
Webサーバー
・場所は東京都内の某所で、管理は大手ホスティング会社
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■ 安定性
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インターネットは、年中無休24時間365日営業で、且つ各自が自分の守備範囲に
責任を持つことで成り立っている世界ですので、その一翼を担うサーバーは、
原則、止まってはいけません。
ところが実際は、上記2ヶ所のサーバーとも停止することが度々あります。
理由は、
・ハードウエアの故障
・ソフトウェアの異常
・停電や災害
・定期メンテナンス
等です。
安定性の指標としてよく用いられるのが
平均故障間隔(MTBF : Mean Time Between Failure)=総使用時間÷故障回数
ですが、一般的にインターネットシステムの MTBF は、他のシステムに較べて小
さい、つまり安定していないようです。(この数字は大きいほど良い)
安定性を高めるにはどうするか?答えは
・信頼性の高い(=高価な)機械を使う
・冗長性を持たせる(複数台に同じ処理をさせる)
の2つしかありません。
Yahoo! のようなポータルサイトや一瞬で大金が動く證券取引サイトは、MTBF
を大きくするためにそれなりの投資をしているはずです。
新聞広告によると「楽天市場」は100台以上のサーバーを使っているとのこと
ですが、おそらくその何割かは万が一のための予備マシンでしょう。
それに比して「買物じょうず」は...
身の丈に合った MTBF で我慢するといったところでしょうか。
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■ 保全性
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「サーバーが止まってもすぐに復旧したら影響は小さいくて済む」というのが
これで、指標としては
平均復旧時間(MTTR : Mean Time To Repair)=総修理時間÷故障回数
がよく使われます。
ここで「修理」というのは、インターネットの場合
・ハードウエアの故障なら、機器の交換
・ソフトウェアの異常なら、サーバーの再起動
で済みますので、実際は
(a) 異常に気が付くまでの時間
(b) 原因の究明、切り分けの時間
(c) 機器の交換またはサーバーの再起動時間
の和となります。
そしてたいへん申し訳ないことに、先月までの「買物じょうず」は、この MTTR
が数時間にも及んでいました。(この数字は小さいほど良い)
○各種コンテンツサーバー群
こちらのサーバーは、24時間有人監視ですので、(a)と(c)の時間は数分で済む
はずです。システム規模が大きくなるほど(b)が難しくなりますので、おそらく
ほとんどが(b)の時間でしょう。
ホスティングの場合、先方に任せるしか無いので、今後も同じ体制です。
○メインサーバー群
先月までこちらのサーバーは、有人待機でしたが、24時間監視ではありません
でしたので、所要時間の大部分は(a)と(c)の時間でした。
ホスティングにしてもハウジングにしても、24時間有人監視のためには、それ
なりの規模が必要となります。ほんの数社のために人間が張り付いていたとし
たら、そのコストはそのまま依頼側が負担することになります。
さすがにそれはできませんので、今月も体制としては同じです。
では、今月から何が変わったのか?
下記でご紹介します。
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■ システム監視&i-mode通知システム
■
●システムによる監視
人間がシステムの状態を24時間監視できないなら、機械にやらせましょうとい
うのが、最初のステップです。
仕組みとしては、
(1) 設定時間ごとに、対象となるサーバーにアクセスし、チェックする
(2) 正常なら何もせず、異常なら画面にその旨表示する
(3) 異常ならさらに指定されたアドレスにメールを送信する
となります。
監視パソコンの前で待機している人は、異常が無い限り他の仕事をしていられ
ます。
ときどきホスティング会社の広告に「遠隔監視」という記述を見かけますが、
おそらく仕組みは同じでしょう。
●i-modeへ通知
i-mode とありますが、インターネットメールが受け取れる携帯電話なら、ど
れも同じです。
仕組みとしては、上記(3)でメールを送る際、担当者の i-mode へも通知する
というものです。
メール着信時の呼び出し音をONにしておくことにより、担当者はパソコンの
前から開放されます。すぐに駆けつけられる範囲内であれば、どこにいてもか
まわないのです。
「会社の大事なメールだけi-modeへ転送」というテレビCMがありますが、そ
の応用とも言えるでしょう。
●運営の必要から生まれた技術
上記の仕組みは、ハウジングをお願いしているパートナー会社が中心となって
開発しました。
実現するには高度な技術力が必要ですが、まったくオリジナルの技術というわ
けでもありません。
しかし、言葉にするとわずか数行のこの仕組みは、実際にシステム管理をして
必要に迫られなければ、けっして出てこないアイデアでもあります。
インターネットビジネスの世界では「あなた作る人」「私利用する人」という
分業体制をよく見かけます。
私達のように両事業を手がけているところは稀で、それが私達の最大の特徴で
もあります。
この仕組みのおかげで「買物じょうず」の MTTR は格段に小さくなりました。
※読者の方で、もしこの仕組みが必要な方がいらっしゃいましたら、ご連絡く
ださい。
お見積りさせていただきます。
●将来的には
現在の仕組みでは、担当者は「すぐに駆けつけられる範囲内」にいる必要があ
ります。
ソフトウェア異常時のサーバー再起動を何とか i-mode からできないだろうか、
もしくは状況を判断し自動的に再起動を行えないか、ということを検討中です。
これにより、担当者は居場所の制約から開放されます!
■
■ システム監視&i-mode通知システムの応用
■
i-mode は、手軽に情報を引き出せるということで話題になっていますが、
メール受信に限れば
・最も安い24時間インターネット常時接続端末
です。
この機能をうまく利用したのが「システム監視&i-mode通知システム」ですが、
この仕組み、実は非常に応用範囲の広いものなのです。
例えば
●自動販売機の在庫通知システム(先願特許調査中です)
自動販売機の在庫を常時チェックし、定期的または一定の残数になったら、
オペレーター(車で回って補充している人)の i-mode に通知する。
自動販売機の在庫の補充は、ルートを定期的に回って行っていることが多いよ
うです。そのため、もし突発的に売れたら「売り切れ」表示のまま、つまり販
売機会の損失が日常茶飯事です。逆に1本も売れていなくても見に行かなけれ
ばなりませんので、無駄足もあります。
これまでも、専用機械と専用回線で本部に通知が行き、それを電話でオペレー
ターに連絡するシステムもありましたが、その実現には多大なコストがかかっ
ていました。
このシステムは、既存インフラを使うことでコストを格段に下げることができ、
しかも自動販売機から直接オペレーターに通知するので、飛躍的に効率が上が
ります。
●工場の稼動状況チェックシステム
・無人工場の稼動状況チェック
・出張先から稼動状況チェック、人を介さずに在庫確認
e.t.c.
アイデアは尽きません。
※読者の方で、もし「うち会社のここに応用できないかなあ?」というアイデ
アがありましたら、ご連絡ください。
開発を前提に検討させていただきます。
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□ 次回の予告
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最近、「買物じょうず」の利用者の人数や属性を教えてくださいというメール
が来るようになりました。おかげさまで少しずつ認知されてきているようです。
そこで次回は、「メンバーの属性」についてお話します。
もちろんプライバシーには十分配慮して、統計データのみのご紹介ですので、
メンバーの皆様もご安心を。
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