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  メールマガジン ホントに実践!インターネットマーケティング

               2000/11/30(毎週木曜日発行) 1,412 部

  第28回 オプトインメール
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□
□ ご挨拶
□

みなさま、こんにちは。
ご購読いただきまして、誠にありがとうございます。

今回は、電子メールによるマーケティング手法「オプトインメール」について
お話していきます。


■
■ オプトインメールとは
■

これまで何度かご紹介してきましたが、「買物じょうず」のコンセプトの1つ
に、

 ○買いたくて調べている人にとって、広告・宣伝は貴重な情報です

というものがあります。

書店をにぎわす「パーミッションマーケティング」という言葉は、

 ○消費者が企業の特定のマーケティング活動を許可する
 ○消費者の許可を得て、企業が積極的にマーケティング活動をする

とのことですが、言い方は違えど意味するところはけっこう似ています。

このパーミッションマーケティング活動を電子メールを使って実施しているの
が、今回のテーマである「オプトインメール」です。

もう少し具体的に。

そろそろマンションを購入しようと思ってるAさん。住宅情報の雑誌を購読し
たり、チラシ広告を見たりと情報収集に余念がありません。
このAさんに対して、Aさんの許可を得て電子メールでマンション購入につい
ての広告、例えば物件の案内を送るのが「オプトインメール」です。

一般に営業のDM(ダイレクト電子メール)は迷惑なことが多いのですが、マ
ンションを購入しようと思ってるAさんにとっては、物件案内も貴重な情報で
す。
もちろん、Aさんが許可していない情報、例えば自動車の広告は届きません。

企業にとっても、不特定多数に広告して即ゴミ箱行きとなるより、欲っしてい
る人にだけに広告したほうがレスポンスが良くて、営業効率がアップします。

消費者、企業双方にとって便利。
「ターゲットマーケティングの理想形」と言われている所以です。


■
■ オプトインメールの例
■

それでは、オプトインメールの例をご紹介します。

「買物じょうず」(http://www.kaimono-jozu.com/)を開き、左フレーム(左
の細長い縦の枠)の下から3つめの「Eコマースへの扉」をクリックします。
さらに続いて左フレームの上から4つめの「情報収集」をクリックします。

この「情報収集」ページの中の「Vmail」(株式会社ネットエイジ)が、まさに
このオプトインメールサービスです。
消費者が利用するのは、もちろん無料です。

ここには200以上のカテゴリーがあるとのこと。
試しに大カテゴリーの「住宅・マンション」をクリックして見ると、
 ・かしこく賃貸
 ・マンションを選ぶ・買う
 ・一戸建てにこだわる
 ・そろそろリフォームかな
と4つの小カテゴリーが表示され、どれか1つ選ぶことも全て選ぶこともでき
ます。

これは自分でオプトインメールと意識して申し込む(広告配信を許可する)例。

オプトインメールと気付かずに広告配信を許可している例もあります。

読者の中には、無料プロバイダーのサービスを利用したり、無料メールアドレ
スをお持ちのかたも多いことでしょう。
これらを申し込むとき、「興味あるものは何ですか?その情報を送ります」と
10〜30のカテゴリーからいくつかを選んだ記憶はありませんか?
これも実はオプトインメール。
無料でサービスを利用するかわりに、興味のある広告の配信を許可していたわ
けです。


なお、オプトインメールではありませんが、上記「情報収集」ページにある
「キーマンズネット」(株式会社リクルート)は、
 ・コンピュータ・IT関連の情報から必要な情報のみを各会員専用のWebページ
  にお届けする無料の情報サービス
ということで、パーミッションマーケティングの一形態です。

「Eコマースへの扉」の各ページには、ありとあらゆるEコマースサイトが掲
載されています。
手前味噌ではありますが、「インターネットマーケティングの今」を知るには
もってこいのページです。


■
■ 広告主からみたオプトインメールの問題点
■

上記の例の続きで、例えばマンション販売会社の場合。

マンションを探している人に物件情報を送るができ、送った消費者からのレス
ポンス(反応)率は上々。ただし、人数があまりに少ない。

理由は簡単で、そもそも分母つまり広告を配信した人数が極端に少ないから。
マンションを探している人は多くとも、その中でオプトインメールに申し込む
人はまだまだ限られています。さらにマンションの場合、大阪の人に東京の物
件情報を送るわけにはいきません。

カテゴリーが細かすぎるのかなと思ってカテゴリーが大まかな別のオプトイン
メールサービス(例えば「住まい」とか)に乗り換えると、今度はレスポンス
率が下がってしまします。

そしてもう1つ。

マンションを購入すれば次は引越しです。これを機に家具や家電製品を買い換
える人も多いでしょう。
つまり、マンション情報を欲している人にとっては、引越し屋さん、そして家
具や家電に関するメールも、

 ○迷惑な広告ではなく、欲しい広告

と思う人が多いのです。(もちろんすべての人がそうとは限りませんが)

でも、ふつうマンションを探している消費者はそこまで気が回りません。

オプトインメールサービスで「マンション購入」を選択(配信許可)するつい
でに「家具」を選択(配信許可)することは稀で、結果、オプトインメールサ
ービスで広告配信しているこれらの企業は、せっかくのチャンスを指をくわえ
て見ているしかないのです。


■
■ 消費者からみたオプトインメールの問題点
■

先ほどのAさんが、カテゴリーが大まかなオプトインメールサービスで
「住まい」というカテゴリーを選択した場合。

送られて来るメールの中には「賃貸住宅」や「一戸建て」さらに「リフォーム」
の広告も含まれてしまいます。半分以上必要が無い情報と分かれば、そのサー
ビス自体を止めてしまう可能性だって十分あります。

逆に、とりあえずマンションの購入を考えているけど良い物件があったら一戸
建てでもいいかなと思っているBさんが、カテゴリーが細かいオプトインメー
ルサービスでそれほど考えずに「マンション購入」だけを選択した場合。

送られて来るメールは許可したマンションの情報だけで、残念ながら気に入っ
た物件はありません。
「もし一戸建ても選択していたら何か良いのがあったかも」
と感じても、後の祭りです。


■
■ 問題はあっても
■

何事にも問題は存在します。

それほど遠くない将来、インターネットが今のテレビなみに各家庭に普及し、
オプトインメールのメリットや利用のしかたが多くの消費者に理解されれば、
これらの問題は解決します。

また、インターネットで広告・宣伝する手段は何もオプトインメールだけでは
ありません。目的に応じてさまざまなマーケティング手法を組み合わせ、使い
分ければ済むことです。


□
□ 次回の予告
□

次回のテーマは「11月のデータ分析」です。


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